生まれ変わったら道になりたい-。8年前、側溝に潜んで女性のスカート内をのぞき見ようとしたとして逮捕された男が今年9月、スマートフォンを側溝に仕掛けた疑いで、再び兵庫県警に逮捕された。以前の逮捕時には「側溝男」として実名で大きく報じられ、厳しい社会的…
生まれ変わったら道になりたい-。8年前、側溝に潜んで女性のスカート内をのぞき見ようとしたとして逮捕された男が今年9月、スマートフォンを側溝に仕掛けた疑いで、再び兵庫県警に逮捕された。
以前の逮捕時には「側溝男」として実名で大きく報じられ、厳しい社会的制裁を受けたにもかかわらず、男は改心することなく、またしても同様の手口の犯行に手を染めてしまった。常習性が高いとされる性犯罪の再犯を防ぐ有効な手立てはあるのだろうか。
■「何してるんや」側溝内であとずさりする男
(中略)
■過去にも実名報道で社会的制裁
男が立件されたのは、これが初めてではない。平成25年6月にも同区の甲南女子大近くの道路にある側溝内に潜り込み、通行中の女性のスカート内をのぞき見したとして逮捕された。27年11月には、同区内の道路にある深さ約60センチの側溝にあおむけで約5時間寝そべり、格子状のふたの隙間から同様ののぞき見行為をしようとしたとして逮捕されている。
男は当時、警察の調べに「生まれ変わったら道になりたい」「短所は側溝に入ってしまうこと。興奮してやめられない」などと供述。こうした発言が取り沙汰され、実名で報道された。
だが、警察による逮捕も、実名報道という厳しい社会的制裁も、男の常習的な犯行を止めることはできなかった。男の特異ともいえる性癖をやめさせる手立てはあるのか。
一般に、性犯罪には再犯が多いイメージがあるが、実際は再犯率がそれほど高いわけではないという。性犯罪の問題に詳しい原田隆之・筑波大教授の「痴漢外来-性犯罪と闘う科学」(ちくま新書)によれば、その再犯率は5%程度にとどまるとされる。
ただ、性犯罪全体に比べ、痴漢や盗撮の再犯率は高い。法務総合研究所の統計によると、その同種再犯率は、保護観察付き執行猶予者で痴漢が36・9%、盗撮が25%、出所受刑者では痴漢が49・7%、盗撮が42・9%。原田氏は著書の中で同種犯罪ばかりを繰り返している者が多いのが特徴だと指摘する。
■認知のゆがみに自ら気づく「認知行動療法」
性犯罪の再犯防止に一定の効果を上げているのが、認知行動療法だ。人の行動に関する心理学や行動科学を応用した心理療法で、問題行動の原因になる考え方や行動のゆがみに自ら気づく練習を行い、実際に同じ場面に直面したときに、自らをコントロールする。
(全文・続きはソースにて)
https://www.sankei.com/article/20231120-6EVEUUBX7ZLO3DBPKGFAYIVLAI/